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沖縄のコザで起業? 日本マイクロソフトも関わる国家戦略特区「創業特区」とは

August 17, 2016

 米軍嘉手納基地の門前町として発展した沖縄市も、郊外化の波に飲まれ、市街に資金が流出し、若年層の高い失業率や雇用のミスマッチなどに喘いでいる。観光収入はここ20年で倍増しているにもかかわらず、一人当たりの県民所得は200万円程度で横ばい状態だ。

 その打開策として市が講じたのが、国家戦略特区に指定された福岡市ですでに起業サポートの実績を持つ「スタートアップカフェ」との提携だ。日本経済の中心地である東京から1600kmと地政的に不利な状況にある沖縄市は、クラウドソーシングやニアショアなどに経済的活路を求め、IoTや人工知能、ビックデータや3Dプリンタ関連技術といった先端ICT分野に特化した人材の育成に力を入れていく。実際に育成した人材には、個々のキャリアアップにつながる創業をサポート。スタートアップ支援事業を実施することで民間投資が集まる街へと進化するのが狙いだ。

 支援ノウハウの提供は「スタートアップカフェ」を運営するTSUTAYA九州カンパニーが、人材育成には先端情報通信技術を有する日本マイクロソフトが協力する。

 市で企業誘致を担当する玉城佑さんは、そうした経緯で新設する「スタートアップ ゴザ」の特徴を次のように話してくれた。

「相談から実際の起業までワンストップで創業をサポートし、そのための人材育成まで包括的に支援することができます。対象となる方々も志の高い若者から子育て中のママさん、そして介護中でフルタイムでの仕事が難しい方でも活躍できる新しい働き方の実現を目指しております。成長分野で大小様々な起業を行うことでその裾野を拡げることにより産業の育成を図るのが狙いです」。

 進行中で激変する現代社会では、変化を恐れずに新しい価値を創造し続けることこそ衰退を避ける唯一の対応策だ。長期間に渡り低い経済成長に悩まされ続けている沖縄市が見つけ出した解が、既得権への介入から新しい産業の創出であることは非常に示唆に富んでいるのかもしれない。

■スタートアップカフェ コザ
http://startup-cafe.okinawa/