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まるで活版印刷? デジタルでアナログを完コピした「にじみフォント」が凄い

January 12, 2017

 ここ数年、暖かみを感じさせるアナログ系のフォントに注目が集まっていることをご存知だろうか? 中でも70〜80年代にニューヨークで流行したフォント「omni present」は、世界的なリバイバルヒットを記録。様々なアーティストやファッションブランドがこぞってデザインに使用した。

 もちろんアナログ系フォントは、ここ日本でも流行の兆しを見せている。そんな中で注目を集めているのが、大日本印刷株式会社(DNP)が、活版印刷の風合いをデジタルフォントで再現した「にじみフォント」だ。元になったのは、同社が前身である秀英舎時代から開発を続けている「秀英体」書体。なんと100年以上にわたってリニューアルを続けており、デジタルフォントとなった現在もデザインの改良が行われているという。

 そんな名作書体を「敢えてにじませてみよう」と考えたのは、5年ほど前の改良作業中に活版印刷で刷られた古書の秀英体を見たことがきっかけ。「デジタル時代に活版の味を全面に出したフォントがあったら面白いのでは?」と考えたのだそうだ。

 このフォントは、実際の活版印刷の文字をスキャンしたものではなく、大日本印刷が得意とする「画像処理」お呼ばれるコンピュータグラフィックス技術で開発されたもの。活版で印刷された文字は、インクが活字に付着していくことで、徐々に「ハライ」の先端や「ウロコ」の角が丸くなったり太くなったりする。

 また文字の中心よりも外側、太い線より細い線ほどインクが強くにじむ傾向がある。こうした特性をプログラムで再現したフォントの第1弾こそが「秀英にじみ明朝 L」だ。大日本印刷の担当者は、本記事に次のようなコメントを寄せてくれた。

「第1弾は"秀英にじみ明朝L"を、"WEBフォント"というインターネットの表示専用フォントとして提供を始めました。ソフトバンクテクノロジーさんの"FONTPLUS"というサービスでご利用を頂けます。是非ご利用をご検討ください!」(大日本印刷株式会社 秀英体開発部 伊藤正樹さん)

 現在、大日本印刷では「にじみゴシック」を開発中。出版物やポスターの印刷、年賀状の制作などに使用してもらうために、「にじみ明朝」とあわせて一般販売も検討中。世界最大規模の総合印刷会社がこだわり抜いて作ったアナログ系フォント、是非ともパソコンにインストールしたいところだ。

■FONTPLUS
https://webfont.fontplus.jp/

■新書体追加 - 秀英にじみ明朝 L(FONTPLUS)
https://webfont.fontplus.jp/news/008