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景気後退しないで25年! オーストラリア経済はいつまで成長を続けるのか?

March 27, 2017

 オーストラリア統計局は2016年第4四半期の同国のGDPの伸び率が1.1%であったと発表した。第3四半期にマイナス成長の原因となった住宅関連の鈍化は第4四半期にまで影響を残すと見られていたが、市場の予想を覆す結果となった。

 ヨーロッパには2四半期連続してマイナス成長になったら、リセッションとみなすという定義がある。しかしオーストラリアは1991年第2四半期以降、2四半期連続のマイナス成長を記録していない。つまり25年以上の長きにわたってリセッションを経験していないということだ。

 かつて、オランダが1982年から2008年まで26年間半、リセッションなしに経済成長したが、それに肉薄する記録となる。最近、ヨーロッパのエコノミストがオーストラリア経済に関心を抱くのはそのせいだ。

 オーストラリアの主要産業はサービス業だが、経済成長を支えているのは農業製品や鉱物資源の輸出セクターだ。鉄鉱石に関しては、世界第2位の産出国であり、世界最大の輸出国となっている。鉄鉱石以外でも、石炭やウランなどの大輸出国となっている。このような豊富な天然資源の存在が資源開発関係の外国資本を惹きつけている。

 天然資源の輸出に支えられるオーストラリア経済は、工業製品の輸出に頼る日本経済とは構造が異なる。しかし80年代以降、経済民営化・金融自由化を進め、内需拡大を指向してきた経緯は日本と同じだ。現在直面している問題が、労働力不足であることも似ている。ただ、日本が外国人労働者に閉鎖的なのとは対照的に、オーストラリアは積極的な移民の受け入れでこの問題を解決しようとしている。

 中国の経済成長の鈍化などのリスクはあるものの、エコノミストは、今年も引き続き、オーストラリア経済がプラス成長するものとみている。もしその通りの結果になるならば、オランダが達成した26年半のリセッションなき経済成長の記録は、オーストラリアによって塗り替えられることになるだろう。

■オーストラリア統計局
http://www.abs.gov.au/