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150㎞の距離を12分で移動可能! 次世代交通システム、ハイパーループが実験場を公開

May 1, 2017

 夢の次世代交通システムといわれるハイパーループの実験現場が先ごろ公開された。場所はアメリカ・ネバダ州ラスベガス近郊の砂漠地帯。そこに並べられた土管のような白いチューブがハイパーループの実験線だ。

 このチューブ内を減圧して、リニア誘導モータ搭載の車両が走り抜けることになるが、設計どおりのパフォーマンスを発揮すれば、最高速度は時速1000㎞をはるかに超えることになるだろう。

 実験は2017年5月に開始される。だがハイパーループの実用化を目指すHyperloop One社は、この交通システムを旅客用として納入することで、すでにアラブ首長国連邦当局との間で合意に達している。 区間はドバイ-アブダビ間の約150㎞で、これを僅か12分で結ぶ計画だ。営業開始は2021年を予定している。

 UAEの『ザ・ナショナル』紙オンライン版によれば、この路線はドバイを拠点にアブダビ・リヤド・ドーハなど湾岸諸国の重要都市を結ぶ交通ネットワーク構想の一部ということだ。運賃は「地下鉄料金よりは高く、高速鉄道料金よりは安い」ものになるだろうと、Hyperloop Oneの共同設立者ジョシュ・ジーゲル氏は語っている。

 ロスアンゼルスとサンフランシスコを結ぶカリフォルニア高速鉄道の代替案として、富豪イーロン・マスク氏がハイパーループ構想を発表したのは2013年のこと。Hyperloop One社はその翌年に設立された。ただしマスク氏はHyperloop One社には関わっていないが、同社は2016年までに1.6億ドルの資金を集め、現在約200人の従業員を雇用する会社に成長している。

 一方、日本のリニアモーターカーの実験が始められたのは1972年。品川-名古屋間の営業運転開始目標は2027年だ。東京と大阪がリニアモーターカーで結ばれるのは早くても2037年になると考えられている。

 リニアモーターカーと比較すれば、ハイパーループ開発計画のスピードは桁違いだ。

 そのため、ネバダ州での実験が成功し、計画どおり2021年にハイパーループ交通が実現できるかどうかを疑問視する声もなくはない。最先端のテクノロジーに理解を示すUAEが投資を決めたハイパーループの成り行きに世界は注目している。

■Hyperloop One
https://hyperloop-one.com/