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創薬ベンチャーで日本を元気に! 癌に特化したバイオ医薬品の開発がスタート

May 18, 2017

 大和証券グループのバイオ専門ベンチャーキャピタルとして知られるDCIパートナーズは、自社で創薬ベンチャーを設立した。順天堂大学や理化学研究所と提携し、ガンに特化したバイオ医薬品の開発を目指す。ベンチャーキャピタルが自らベンチャーを起業して経営するのはアメリカではポピュラーだが、日本ではレアケースといえるだろう。

 資本金は、DCIパートナーズが9割以上を、残りをニッセイ・キャピタルが出資した。両社は今後の研究開発費用として段階的に10億円まで出資する見通しだ。社長にはDCIパートナーズの社長を務める成田宏紀氏が就く。ガンを対象に、バイオ医薬品の一種である抗体医薬を開発する狙いだ。

 順天堂大と理研が共同開発した技術を利用し、がん細胞を死滅させる効果の高い抗体医薬の候補物質を効率的に見つけられるのが今回の提携の大きなメリットだ。すでに2種類の医薬品候補があり、細胞を使った実験では血液がんの一種である悪性リンパ腫に効く可能性があるという。効果が確認できれば、製薬大手などに権利を譲渡する計画だ。

 日本抗体医薬では、事業戦略の立案や知財管理、資金調達などをDCIパートナーズの社員が行うため、研究者は研究に注力できるとの声が大きいという。これまでは研究者が起業するのはハードルが高く、大学などの研究成果の利用やベンチャー育成が進まない原因になっていたからだ。

 成田社長は「今回の手法を積極的に活用し、大学シーズの実用化を促進していきたい」と話している。これから主力フィールドとなる領域だけに、日本でも高い成長を期待したい。

■DCIパートナーズ
http://www.daiwa-inv.co.jp/dcip/