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トラック運転手が失業危機? ドライバーレストラックがスウェーデンで実用間近

June 8, 2017

 連日ニュースを賑わす輸送業界の深刻な人手不足問題。その背景にあるのは、ネット通販の大々的な普及だ。通販の利用者が増えれば増えるほど、ドライバーの数は足りなくなり、結果として一人にかかる負担も増えてしまっている。

 しかも、この現象は日本のみならず、世界各国共通の問題にもなっている。こうした大変な環境が改善されなければ、物流そのものが崩れてしまい、多くの人々の生活に大きな影響を及ぼしかねない。

 そんな状況下で、いち早く行動を起こしたのがスウェーデンの自動輸送事業を手がけるEINRIDEというベンチャー企業。ドライバーレス輸送トラックの開発計画を発表し、業界の救世主として熱い視線を集めている。「T-pods」と命名されたそのトラックは、なんと遠隔操作によって完全無人で物を運ぶことができるという。

 車体はガソリンを使わない最新鋭の電気自動車。有害物質を排出しない、環境に優しい輸送車になることも注目を集めている。人が乗り込む運転席は用意されておらず、最初から無人を想定してデザインされている。これを操作するのが、司令塔となる専用のドライバーセンター。複数のトラックを同時に管理することを可能にする。

 開発計画にあたって、EINRIDEが掲げているビジョンは3つ。1つ目は環境の保護。2つ目はコストの削減。これは人手不足に左右されない独自のサプライチェーンソリューションを構築していくことで実現する。そして、3つ目は労働者の賃金水準引き上げ。遠隔運転に必要なドライバーセンターを設置することで業界水準を改善し、新たな雇用の創出をめざすという。

 2020年までにスウェーデン全域で200台の配置を予定する「T-pods」。すでに目標の60%の契約を獲得しているそうだ。世界中の深刻な物流問題の新たな解決策になるのか、しばらくその動向に注目していきたい。

■EINRIDE
https://www.einride.eu/