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広告クリエイターもテクノ失業? 電通がコピーライターロボットを開発

July 11, 2017

 AIの進化が目覚ましい。そして悩ましい。昨年3月には、人工知能が書いた小説が日本を代表するSF作家の名を冠した文学賞「星新一賞」の一次審査を通過してしまったというニュースが文筆の世界を騒がせた。

 そしてまたも我々ライターが震え上がる新技術が開発されてしまったらしい。5月17日に株式会社電通が発表した人工知能(AI)による広告コピー生成システム「AICO (アイコ/AI Copy Writer)」だ。 AICOは、2015年ごろから「ロボットは東大に入れるかプロジェクト」、人工知能がゲーム『人狼』に挑戦する「人狼知能プロジェクト」など、AIを用いたユニークな試みで知られる狩野芳伸准教授(静岡大学)を中心に立ち上げられたプロジェクト。広告のプロフェッショナルである電通と互いのノウハウやデータを組み合わせる形で開発を進めていったという。

 初期の目標となったのは「新聞広告クリエーティブコンテスト」への応募だ。AIがランダム生成によって作り出した2万個にも及ぶコピーを、広告制作の実務に携わる電通のコピーライターが人力で500個にまで絞り、応募原稿を制作した。AIならではの斬新な言葉の組み合わせを人間が選別するというコラボレーションを行なったわけだ。

 この試みで1000以上の応募作品の中からファイナリスト16作品にノミネートされるという上々の成果を残したAICOは、フジサンケイビジネスアイの発注で新聞広告のキャッチコピーを作成するなど、実務にも関わっているという。

 今後、電通では、より具体的な広告効果が期待できる広告生成の実用化を目指すとともに、人工知能と人間のクリエイターの協業による新たな広告手法の研究・開発を進めていく。

 職業柄、文章を作成する人工知能にまつわるニュースには、思わず身構えてしまう筆者だが、こうした機械と人間の共存が前提となっている研究に関しては、前向きな気持ちで追って行きたいと思う。

◼️電通、人工知能による広告コピー生成システム「AICO」(β版)を開発 - ニュースリリース一覧 - ニュース - 電通
http://www.dentsu.co.jp/news/release/2017/0517-009291.html