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海の廃棄物を無人で回収! 海洋自動清掃システムが太平洋で実用化へ

July 18, 2017

 アメリカのジョージア大学の研究結果によると、世界の海へと流出したプラスチック廃棄量は、2010年の時点で年間、480〜1270万トンの規模と推計されている。これまでは、そうした廃棄物を船と網による清掃作業で対応してきたが、膨大な時間とコストを要することが課題となっていた。

 そうしたなかで、オランダの財団「オーシャン・クリーンアップ基金」が開発に取り組みはじめたのが、海に大きなフェンスを張り、風や海流に乗って移動するプラスチック廃棄物を待ち伏せして回収するという海洋自動清掃システムだ。

 このシステムは長さ1〜2キロメートルのU字型フェンスで、1センチ程度のプラスチックから数十メートルの漁網まで、廃棄物をくまなく捕らえることを可能とする。海洋を漂流するプラスチック廃棄物をU字型アームでとり囲みながら、風や海流に乗って回収ポイントまでゆっくり移動し、回収ポイントで船に収集させるという仕組みだ。

 プラスチック廃棄物の回収や運搬は海流を利用しているため、エネルギーを必要とせず、照明や自動船舶識別装置などに必要な電力は太陽光でまかなうことができる。

 オーシャン・クリーンアップ基金では、今年の年末までに米国西海岸で実証テストを行った後、特に海洋ゴミが多い海域とされる北太平洋中央部で来年からプラスチック廃棄物の回収作業を開始する模様。これが完了次第、インド洋、北大西洋、南大西洋、南太平洋での回収作業に着手していく方針だ。

■オーシャン・クリーンアップ基金
https://www.theoceancleanup.com/