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まるでSF世界の新素材!!  自己修復機能も備えた液体金属がすごい

August 17, 2017

「液体金属」という言葉からなにを連想するだろうか?おそらくアラサーからアラフォー世代なら、1991年公開のSF映画『ターミネーター2』に登場する「T-1000」を思い起こすだろう。

 自我に目覚め暴走した軍用コンピュータ・ネットワークによって開発された T-1000 の特徴は、あらゆる形状に変化する液体金属のボディを持ち、ダメージを負っても自己修復可能であること。劇中では、アーノルド・シュワルツェネガー演じる「ターミネーター」と主人公のコナー親子を大いに苦しめた。

『ターミネーター2』の公開から四半世紀。驚くべきことにT-1000を彷彿とさせる液体金属が開発されているという。と、言っても無敵のサイボーグを作るためではない。その目的は、ウェアラブルデバイスなどに使われる「熱電発電」装置の素材として、だ。

 一般的に人の体温を熱源にする「熱電発電」装置は、電池が省略できるという面からウェアラブルデバイスとの親和性が高いと言われている。しかしその反面、人の肌に触れるという特性上、装着感の向上が課題となってきた。そこで注目されることとなったのが液体金属というわけだ。

 Mehmet Ozturk氏を中心とするノースカロライナ州立大学のチームが開発中の"EGaln"は、T-1000のようにフレキシブルの形状を変化させ、同時に自己修復能力を持っているという。比較的安全性が高いと言われている「ガリウム」と「インジウム」を合成した非毒性の合金で、電気抵抗が低いという特性を持っていることから発電効果も高いという触れ込みだ。自己修復機能を備えているため、運動などによる断線のリスクもなくなる。

 今後、Ozturk氏は、材料の変更や技術の向上を通じて電気抵抗をさらにカットし、この合金の質を高めていくとのこと。実用化されれば、ウェアラブルデバイスの小型化はもちろん、我々を日々悩ます「断線」がこの世から無くなるかも?

■New Design Improves Performance of Flexible Wearable Electronics | NC State News | NC State University
https://news.ncsu.edu/2017/06/flexible-wearable-electronic-device/