TOPICS

ほとんど電力を使わず長距離通信が可能! 最強のコスパを誇るデバイスが誕生か

October 10, 2017

 Wi-Fi接続のプリンターに、Bluetooth接続のヘッドフォンやスピーカーなど、IT機器の連携がコードレスが当たり前になって来た。とはいえ、特に広大な土地を管理されている農業や林業に従事されている方々などは「通信範囲がもう少し広かったらなあ」と感じたことがあるはずだ。 こうしたニーズに応えてくれるデータ取得技術も存在する。その一つが、このほどワシントン大学の研究者らが開発した「長距離後方散乱システム」だ。

 このシステムは、電波を放射する薄くて安価なフレキシブルプリントバッテリを搭載したセンサー、センサーが発信した情報を受信してエンコードするモジュール、発信した情報を受信するレシーバーの三つで構成されており、モジュールとレシーバーは最大2.8キロメートルの距離でデータを伝送することが出来る。

 またこのシステムは、既存通信技術のおよそ1000分の1という超低電力で信頼性の高いデータ通信を行うことが可能なだけでなく、センサーそのものが10〜20セントの原価で作れてしまうという経済性も特徴と言えるだろう。

 これまで低電力で動作するセンサーといえば、電波を数メートル飛ばすのがやっとだったが、「長距離後方散乱システム」のセンサーは、ほぼゼロ電力で475メートルをカバーするため、医療モニタリングから住宅センシング、スマートシティや精密農業など様々なシーンで活躍してくれそうだ。

 なお、この長距離後方散乱システムは、コンピュータ科学者と電気技術者からなるワシントン大学のチームによって設立されたスピンアウト企業であるJeeva Wireless社によって商品化され、6ヶ月以内に販売が開始される予定とのこと。

 まだまだ未知数な長距離後方散乱システムだが、IoTやM2Mという分野を大きく進化させてくれそうな技術であることは確かだ。

◼ UW team shatters long-range communication barrier for devices that consume almost no power
http://www.washington.edu/news/2017/09/13/uw-team-shatters-long-range-communication-barrier-for-devices-that-consume-almost-no-power/