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癌の早期発見が大幅に向上! 身体に触れて10秒で診断できる"医療ペン"を開発

October 18, 2017

 テキサス大学の研究グループが開発した「MasSpec Pen」が注目を集めている。

 このペンはMasSpec(質量測定)という名前の通り、ペン先を当てた細胞の質量を測定し、がん細胞独特の代謝作用を読み取ることで、ガン細胞かどうかを判別する。しかも判別に必要な時間はわずか10秒だとか。

 測定時、ペン先からは少量の水滴が放出され、組織上に約3秒とどまる。細胞が水滴を吸収する際に放出した化学物質をペン先で吸い上げ、質量分析計に送られる。分析計では水滴内のタンパク質/脂質/代謝物質を計測し、毎秒数千回にも及ぶ計算結果からがん細胞かどうかを判別する。

 外科医にとって、正常な細胞とがん細胞の正確な判別は重要な課題だ。切除の際、がん細胞の「取り残し」によって腫瘍が再発することが問題となっている。また、大脳などの部位の場合、正常な細胞まで切除してしまうことによって、本来の機能が失われてしまうことも大きな問題の一つだ。

 開発チームは胸や肺、甲状腺や卵巣など253検体でテストを実施し、その正確性について感度96.4%、特異度96.2%、全体的な精度は96.3%であったと発表した。また、甲状腺腫瘍について良性か悪性か予測できた他、肺がんの組織学的サブタイプについても識別できた、としている。

 研究結果は6日付で、科学誌「Science Translational Medicine」に掲載されている。

■Science Translational Medicine
http://stm.sciencemag.org/lookup/doi/10.1126/scitranslmed.aan3968