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土地がない島国日本に最適? 浮遊型の洋上風力発電施設がヨーロッパで誕生

November 24, 2017

 スコットランドにある世界初の浮遊型洋上風力発電施設「Hywind」が10月18日、正式に風力発電所として認可され、スコットランドの電力網に電力供給を開始した。同日付で開発元のStatoil社(ノルウェー)が発表した。

 Hywindはスコットランドの北東、アバディーンシャー州ピーターヘッドの街から25kmの沖合に位置する。1基あたり6Mwの発電が可能な風車ユニットを計5基、合計で30Mwの電力を、海底ケーブルを通じてスコットランドの約2万世帯に送電する。

 巨大な風車部分の直径は154m、羽の長さは1枚あたり75mにも達する。全長254mのうち水中に沈む部分は78mで、水中に固定せず、釣りで用いる「浮き」のように重心を調整しながら構造物を水に浮かべる機構を採用している。

 同社のリリースによるとHywindは水深800mまで使用可能で、これまで地上の風量発電施設では利用できなかった洋上の強い風を風力発電へと利用できる。2009年に開発され、今年まではテスト段階であったが、正式に風力発電所としての電力供給が可能となった。

 オープニングイベントにはスコットランド首相のニコラ・スタージョンも参加し、「再生可能エネルギーの発展の歴史として、記念すべき瞬間といえます。われわれスコットランドが再生可能エネルギーの開発について、最先端の技術を有しているという事実を証明するものです」とコメントした。

 日本周辺でも浮遊型洋上風力発電の開発は進められており、福島沖で実用化のための実験が進められている。だが、日本周辺海域はスコットランド近海(北海)と比べて、水深や海流の強さなどが障壁となり、未だ本格的な運用には至っていないのが現状だ。

 スコットランドにおけるHywindの認可、および実用化へと至った技術が、日本における浮体型風力発電の実用化にとっても大きな一歩となることを期待したい。

■Statoil
https://www.statoil.com/en/news/worlds-first-floating-wind-farm-started-production.html