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顔認証の次は汗認証? 進化し続ける個人識別情報テクノロジーに注目

January 18, 2018

 iPhoneXに搭載された顔認証システム(FaceID)や指紋認証など、生体認証システムは既に実用化されているが、次に研究者が注目しているのは「汗」による認証だ。

 ニューヨーク州立大学オルバニー校のHalámek教授は、汗を利用した生体認証メカニズムに関する論文を、科学専門誌「ChemPhysChem」に発表した。

 論文によると、アミノ酸などの汗に含まれる分泌物を、個人を識別できる情報としてデバイスに登録し、生体認証に利用する。皮膚からの分泌物にはアミノ酸の他にも、認証技術に利用できる代謝物が多量に含まれており、それを利用するとのこと。

 働く時間や人種、さらには生理学的状態などで、汗の量には個人差がある。このため、個人識別情報の作成にあたり、まずは1日の活動時間ごとの汗量を継続的にモニタリング。一定期間のモニタリング終了後、個人識別情報が作成され、認証が可能となる。

 Halámek教授は「電子デバイスの生体認証プロセスを根底から覆す、新しいアプローチを開発する予定だ」と語る。「パスワードは覗き見やハッキング、顔認証は誤作動によるリスクがつきまとう。また、指紋認証も、なりすましに関する多くの文献がインターネット上に溢れており、現在の生体認証技術は不完全といえる。なりすましや偽造に強い汗を用いることで、完全な生体認証システムを実現できるだろう」。

 生体認証技術といえば、一昔前はSF映画の中にしか存在しない技術だったが、いまや一般家庭でも用いられる身近なものになった。今後はより広い分野での実用化に加え、判定精度の向上や偽造防止など、品質面での改善がより一層進むだろう。

■ニューヨーク州立大学 オルバニー校
http://www.albany.edu/news/82911.php