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注射が消える? 針を使わないで薬を投与するデバイスを武田製薬がリリース

February 8, 2018

 何歳になっても、注射が苦手であるという人は少なくないだろう。それほど痛くないとわかっていても、自分の体に針が入っていくあの独特の感覚は、お世辞にも心地よいものとはいえない。

 ポータル・インストゥルメンツ社の開発した医療用デバイス「PRIME」は、こうした注射に対する恐怖を過去のものとしてくれるかもしれない。同社はMITのスピンオフ企業で、PRIMEは日本の武田製薬との共同開発により製作された。

 PRIME本体は電気シェーバーほどの大きさ。針を使って体内に薬液を注入するというコンセプトは既に他社製品でも導入されているが、異なるのはその針の細さとスピードだ。
針は髪の毛ほどの大きさで、しかも皮下に薬液を注入するスピードが超高速(約200メートル/秒)であるため、痛みを感じることがほとんどないという仕組みを採用している。

 クラウドアプリも利用可能で、投入した薬液の量や日付に加え、薬液投与後の状態などをユーザーが記録できる。これらのデータは医療関係者とも共有でき、治療内容にも反映される予定だという。

 第一治療薬として、潰瘍性大腸炎/クローン病の治療薬である武田製薬の「エンティビオ」を使用予定だ。PRIMEはホルモン注射やインシュリン投与、ワクチン注射など幅広い治療薬に応用でき、薬の種類によって注入スピードや皮膚深度なども調整可能になる予定だ。

 利用シーンは患者が自宅で薬液を投与するために使用することを想定している。今後普及すれば、これまでの注射の常識を覆す製品となる可能性があるだろう。

■MIT News
http://news.mit.edu/2017/startup-needle-free-drug-injector-gets-commercialization-deal-1208