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世界の水不足を解決する最終兵器? 汚染物を簡単に取り除くグラフェン膜とは

April 11, 2018

 オーストラリア連邦科学産業研究機構(CSIRO)の研究チームは、あらゆる水の汚れを除去できるフィルター「Graphair」を開発したと発表した。

 このフィルターには、グラフェン膜が使用されており、カーボンフィルターで構成され、海水に含まれる塩分などを始め、汚染物質を99%除去できるという。すでに、Graphairを使用し、シドニー湾の水をろ過して飲むという実証実験にも成功している。

 フィルターなしの場合、汚染物質は72時間で半減したのに対し、Graphairによってろ過した場合、汚染物質を99%除去できたとの実験結果を公表している。素材は大豆油を使用しており、環境にも優しい。今後は海水の淡水化、工業排水のろ過などにも転用予定だという。

 また、チームの研究者ドンハンソは「世界人口の約1/3にあたる21億人が、深刻な水不足に悩まされています」と語った。

 世界の水不足問題は顕在化しつつあり、浄水を得るためのろ過技術についても研究が盛んにすすめられている。Graphairのようなフィルター方式に加え、太陽光で汚水を蒸発させる太陽蒸留タイプのろ過装置も存在する。これらの技術はいずれも、発展途上国における実用化に加え、環境持続性にも考慮されているのが共通点と言える。テクノロジーにより、環境問題が少しでも解決されることを期待したい。

■CSIRO
https://www.csiro.au/en/News/News-releases/2018/Tiny-membrane-makes-Sydney-Harbour-drinkable