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VR/AR/MRビジネスの最前線に迫る!! 『KYOTO V-REX2018』レポート(後半)

April 3, 2018

 VR業界で活躍するクリエイターや開発企業らによるトークイベント&VR体験会「KYOTO V-REX2018」が京都イオンモールにて開催された。本イベントはKYOTO V-REX実行委員会や立命館大学、京都府などが合同で主催。2018年1月20日・21日の2日間で600人以上が来場し賑わいを見せた。

■観光資源としてのVRコンテンツ

 観光地の定番として世界的に有名な京都では、国内外の観光客に向けてVRツアーを展開するなど、VRを観光事業に積極的に取り入れている。今回、出展されたVRには、VRを通して日本の文化を堪能できるコンテンツもいくつか存在した。

 特に、観光客に喜ばれそうな忍者になれるVR「Usagi Yojimbo VR」を展示していたのは株式会社x10studioだ。これはアニメ「ミュータント・タートルズ」にゲスト出演したアメリカンコミック「Usagi Yojimbo」の世界が舞台のゲーム。江戸時代の二条城にタイムスリップして戦う「二条城篇」と、忍者修行をおこなう「猫忍者道場篇」の2種類が用意されていた。

 猫忍者となって修行をおこなうVRを体験したが、美しい月夜や現代にいるとは思えない二条城の世界観の中で、ストーリーを追いながら、手裏剣を投げるなどの経験ができた。アメコミ風のキャラクターデザインが日本人にも外国人にも受け入れやすそうで、「日本の忍者」を代表する人気VRとなりそうだ。

■産学連携で立命館大学映像学部がVRゲームを出展

 このイベントでVRコンテンツを展示したのは、企業だけではない。立命館大学映像学部のゼミ生が松竹京都撮影所と産学連携したアクションホラーVR「Invisible」も、出展VRのひとつとして名を連ねた。このVRゲームは退魔師となって悪霊を退治していくアクション性の高いホラーゲームだ。舞台は松竹京都撮影所の歴史劇用セットや小道具などをフル実装したとのこと。畳やふすま、行燈の質感の再現率が高く、まるで本当に時代劇の世界にいるような感覚の中でゲームを楽しむことができた。

 なお、立命館大学映像学部はVRコンテンツの展示だけでなく、2日目のイベント「VIRTUAL AND LIFE」も主催。映像学部の中村ゼミ生が結成した「20HIVE」のもと、VRを一般層にも広めようと特別講演などが企画された。

 今回のイベントでVRを体験して感じたことは、VRという世界の自由度だ。例えば「忍者になって遊ぶ」という要素ひとつとっても、リアルの世界で実行はできる。歴史上の建物をわざわざVR内で体験しなくても、実際に観光地に行けば見て触れられるものもある。

 しかし、現実世界では場所や時間、本人の能力などからできることに限りがあるのも事実。そのような制約を取り払い、リアルではない世界でリアルを実感できる自由な可能性を、VRには垣間見ることができる。

 VRはアミューズメントパークやゲーム、観光ツアー、企業内研修などあらゆる分野に取り入れられ広まりを見せる反面、まだまだ一般層への認知という課題を残している。だが、今年開催された平昌五輪ではNBCがVRライブストリーミングを実施したほか、NHKが選手目線を追体験できる360°VRを展開するなど、大イベントを通してVRの存在は確実に浸透している。

 いずれは、スマホを持つ感覚でVRを利用する...そんな身近な存在になる未来が訪れるかもしれない。

■KYOTO V-REX2018
http://crossmedia.kyoto/kyoto-vrex/

■株式会社x10studio
http://www.x10s.jp/

■立命館大学映像学部中村ゼミ「20hive」
https://twitter.com/20hive